6)経営の方法も覚えておこう

ところで、菜園起業も「起業」であり、「事業」なので、事業経営の方法も少しは覚えておくようにしましょう。
実際にあったお話なのですが、「野菜がよく売れているのに貯金が減っているのはなぜだろう」と言った人がいました。
「売上」から「仕入れ」等を引いた残りが「粗利」で、そこから更に人件費等を引いて「利益」が出ます。
「粗利」や「利益」が出ていれば、手持ち現金が増えていくかと言うとそうはなりません。
例えば、先に農家さんにお金を払って野菜を仕入れ、後から売上分の現金が入ってくると言うようなケースでは、差し当たりは、手持ち現金が減っていくので、貯金を取り崩す場合もあります。
このような、その時点での現金の出入りの管理を「資金繰り」と言います。
どんなに「売上」や「利益」があっても、先払いしなければならない経費が余りにも多い場合には、「資金繰り」は苦しくなります。
個人の貯金を取り崩して、資金繰りをする場合、売上金の回収に失敗すると、ご自身の生活にも影響が出てしまいます。
また、経費には、地代や光熱費等のように、売上が上がっても上がらなくても負担しなければならない「固定費」と、仕入れ代金のように売上に応じて多くなる「変動費」があります。
固定費を賄うだけの利益が出ないうちは、事業は赤字ですが、ある程度以上に売上があがってくると、固定費と売上に応じて生じた変動費の両方を賄って利益が出る「黒字」に転換します。
赤字から黒字に変わるところを「損益分岐点」と言い、事業を継続していくためには、損益分岐点以上の売上を目標にする必要があります。
半農生活を社会的な活動として行えれば、あまりお金が儲からなくてもよいと言う方も多いと思いますが、「持ち出し」の負担が大きすぎると、活動が継続していきません。
経営に関する知識もある程度は、身につけて、上手な運営が出来るようになっていきましょう。


菜園起業の九九

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