単独世帯、夫婦のみ世帯、ひとり親と子の世帯が増加、「ジジ・ババがいる大世帯は減少」~「野澤千絵 『老いる家 崩れる街』を読む。」

人口は減少に転じても、世帯数は増えている…

そのへんを詳しく見ていきたいと思います。

(数値は、「日本の世帯数の将来推計(国立社会保障・人口問題研究所)」による)

1980年から2015年までの35年間で、
世帯総数は、1,698万増えています。

種別に見ていくと、
単独世帯の増加が1,053万と最も多く、
ついで、夫婦のみの世帯の増加が640万となっています。

「単独世帯」と「夫婦のみ世帯」の増加数は
合わせて1,693万で、ほぼ世帯総数の増加数に等しくなっています。

「夫婦と子の世帯」は、約80万世帯減っていますが、ほぼ横ばいと見ることも
できるでしょう。

「ひとり親と子の世帯」は290万とそれなりに増えています。

「その他の世帯」は、197万減っており、「核世帯」でない世帯が減っていることが
わかります。

つまり、過去30年間、人口総数の伸び率が鈍化から減少に転じる一方で、
「単独世帯」、「夫婦のみ世帯」、「ひとり親と子の世帯」が増えて、

いわゆる「ジジ・ババがいる大世帯」が減って、
一世帯あたりの人数が少なくなって
世帯数が増え続けてきたわけです。

もはや、「サザエさん一家」のようなおうちは、
レアケースと言ってよいでしょう。

では、今後もこのような状態が維持されていくのか?
それとも、世帯数も減っていくのか?

また、「これまで」と「今後」を考えた場合、
現在の住宅供給は、そうした趨勢に見合うようなものになっているのか?

この辺を考えていきたいと思います。

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