2020、キュウリの夏高騰はあったと言えるか

東京23区内の野菜小売価格が、2020年3-4頃から上昇し9-10月頃から下落(途中、6-7月に一時下落、再上昇あり)する「4-9(3-10)高騰」型の値動きは、ニンジン、キャベツ、白菜で確認されました。

ホウレンソウや玉ねぎについては、春高騰は見られず、夏高騰のみがあったと考えられそうです。

春高騰と夏高騰を分けて考えてみた方が、2020年の各種野菜の値動きの原因を考える上で有効かもしれません。

キュウリについて見てみると、夏高騰があったのかどうかさしあたりなんとも言えなさそうです。

東京23区内のキュウリ小売価格は、2020年5-6月頃はキロ当たり400円台でしたが、7月に500円台となり、その後、11月まで500円台でした。

キュウリはそれまでにもキロ当たり500円台となることはありました。ですから、2020年夏秋の価格がキュウリとしてずば抜けて高いとは言えないでしょう。

ただ、夏場、初夏の時季より高くなったのは事実です。また、2019年7月は600円台、9月は500円台でしたが、8月、10月は400円台でした。7月から10月まで500円台が続いたと言うのは、2019年にはない2020年の特色と言えます。

こうやってみてくると、何をもって「高値」、「高騰」と言うのかと言うのもなかなか難しい気がします。

2020、春高騰はなかったが夏高騰はあった玉ねぎ

東京23区内の野菜小売価格が、2020年3-4頃から上昇し9-10月頃から下落(途中、6-7月に一時下落、再上昇あり)する「4-9(3-10)高騰」型の値動きは、ニンジン、キャベツ、白菜で確認されました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

2020年4月~10月、ニンジンとキャベツの値動きに共通性

白菜でも認められる「2020 4-9高騰」型の値動き

白ネギ、レタスについては、4-9高騰型だとは言いきれないものの部分的には似たような値動きがありました。

2020年、白ネギに「4-9高騰」はあったのか、なかったのか

レタスは「2020 4-9高騰」型の値動きと言えるのか

ホウレンソウについては、4-9高騰型の値動きはしていないと報告されました。

ホウレンソウでは「2020 4-9高騰」型の値動きは認められない

今度は、玉ねぎについて見てみました。

東京23区内の玉ねぎの2020年の値動きには、3-4月に価格上昇が認められません。この点では、4-9高騰型とは言えません。

ただ、6-8月にかけて連続的に価格上昇をしています。

ですから、2020年東京23区内の玉ねぎには、春高騰はなかったが、夏高騰はあったと考える事ができます。

実は、先に4-9高騰型の値動きはしていないのではないかと報告したホウレンソウについても、2020年3-4月の価格上昇は小幅でしたが、8月はかなり上昇しています。

「4-9高騰型」については、(1)春高騰⇒(2)初夏の下落⇒(3)夏高騰⇒(4)秋の下落と言う経緯をたどっていたと言う見方も成り立つかもしれません。

そして、ある種の野菜では春高騰と夏高騰の両方があったが、他の野菜では片方がなかったと考える事もできる可能性があるわけです。

レタスは「2020 4-9高騰」型の値動きと言えるのか

東京23区内の野菜小売価格が、2020年3-4頃から上昇し9-10月頃から下落(途中、6-7月に一時下落、再上昇あり)する「4-9(3-10)高騰」型の値動きは、ニンジン、キャベツ、白菜で確認されました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

2020年4月~10月、ニンジンとキャベツの値動きに共通性

白菜でも認められる「2020 4-9高騰」型の値動き

白ネギについては、その型に当てはまるのかどうかが判然としない模様です。

2020年、白ネギに「4-9高騰」はあったのか、なかったのか

一方、ホウレンソウでは、はっきり、その型に当てはまらないと言えるようです。

ホウレンソウでは「2020 4-9高騰」型の値動きは認められない

今度は、レタスについて見てみました。

上のグラフからは、東京23区内のレタス小売価格は、一定範囲でとどまっていて、2020年8月をのぞけば、「高騰」とは言えないように見えます。

しかし、よくみると2020年2月に比べて、3-5月は価格が上昇しています。その後、6-7月に下落し、8月にあがり、9-10月以降、また下落しています。

この値動きの様子は、ニンジン、キャベツ、白菜で見られた「2020年4-9(3-10)高騰型」に似ています。

レタスについては、2020年3-4月に極端な高騰はなかったものの、価格上昇・下降の時期が4-9高騰型に近かったようです。

引き続き、他の野菜についても見ていきたいと思います。

ホウレンソウでは「2020 4-9高騰」型の値動きは認められない

東京23区内の野菜小売価格が、2020年3-4頃から上昇し9-10月頃から下落(途中、6-7月に一時下落、再上昇あり)する「4-9(3-10)高騰」型の値動きは、ニンジン、キャベツ、白菜で確認されました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

2020年4月~10月、ニンジンとキャベツの値動きに共通性

白菜でも認められる「2020 4-9高騰」型の値動き

白ネギについては、その型に当てはまるのかどうかが判然としない模様です。

2020年、白ネギに「4-9高騰」はあったのか、なかったのか

ホウレンソウに関しては、はっきり、この型が当てはまらないと言えそうです。

東京23区内のホウレンソウ小売価格は、2019年、2020年とも大きな上昇が始まるのは、6-7月頃からです。2020年3-4月の上昇は、小幅で高騰と言えるようなものではありません。5月には下落しています。

2019年10月から翌1月にかけて、ホウレンソウ小売価格はあまり下落していません。2月に下落した後、6月頃までは小幅の値動きにとどまっています。

こうした値動きは、「2020年4-9(3-10)高騰型」と仮に名付けている値動きの様子とは異なると言えます。

これで、

「2020年4-9高騰型」に当てはまるもの ニンジン、キャベツ、白菜

当てはまらないもの ホウレンソウ

どちらとも言えないもの 白ネギ

と報告されました。

引き続き、他の野菜についても見ていきたいと思います。

白菜でも認められる「2020 4-9高騰」型の値動き

東京23区内のニンジン、キャベツ小売価格は、2020年3-4頃から高騰しはじめ、9-10月頃から下落する4-9(3-10)高騰現象が見られました。

一方、白ネギについては、2019年同様の値動きと見るべきなのか、それとも2020年独特の「4-9高騰」があったと見るべきなのか、今のところ、判然としないと報告しました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

2020年4月~10月、ニンジンとキャベツの値動きに共通性

2020年、白ネギに「4-9高騰」はあったのか、なかったのか

更に他の野菜についても見ていきたいと思います。

2019年の東京23区内の白菜小売価格はキログラムあたり300円を超える事はありませんでした。

2020年4月に300円を超え、5月には400円台になりました。6-7月に200円台になった後、8月は400円台、9月は下落したものの300円台、10月に200円台に戻りました。

3-4月に高騰し、6-7月に値が戻った後、8月に再高騰、9-10月に下落すると言う形は、ニンジンやキャベツと同様です。

これで、「2020 4-9(3-10)高騰」型について、ニンジン、キャベツ、白菜では、その型どおりの値動きをしているか、白ネギについては型通りだと言ってよいか今のところ判然としないとの報告する事になりました。

引き続き、他の野菜についても見ていきたいと思います。

2020年、白ネギに「4-9高騰」はあったのか、なかったのか

東京23区内のニンジン、キャベツ小売価格は、2020年3-4頃から高騰しはじめ、9-10月頃から下落に転じました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

2020年4月~10月、ニンジンとキャベツの値動きに共通性

この現象を仮に4-9高騰、または3-10高騰と名付けるとした場合、4-9(3-10)高騰は、他の野菜でも見られるのかどうか、検討してみる事にしました。

2020年の東京23区内の白ネギ小売価格の推移を見ていくと、確かに3月頃から上昇に転じ、9月頃から下落に転じています。

これだけを見れば、白ネギの場合でも4-9(3-10)高騰があったと言えそうですが、2019年と比較してみると、判然としないのです。

つまり、東京23区内の白ネギ小売価格相場は、2019年にも4月以降上昇し、8月以降下落に転じています。

2019年も2020年も白ネギは春から価格が上昇しはじめ、8-9月以降下がっているとすると、2020年の白ネギ相場は、ほぼ2019年と同様のパターンで、4-9(3-10)高騰と言えるようなものではないと言う事になります。

2020年の白ネギ相場が2019年に比べて、4-9(3-10)高騰パターンに近い点は、下落が9月になってから起き、8月は高値のままだったと言う事、7月の相場は2020年の方が2019年より高かったと言うところです。

ただ、6月については、2020年の方が2019年より相場は低くなっています。

以上の情報からは、白ネギについて、2020・4-9高騰があったのか、それとも例年の季節変動の幅の中で収まったのか、はっきりとは言えません。

広範な野菜について、「2020・4-9高騰」現象が存在したのかどうかについては、もう少し様々な情報を分析していかないといけないようです。

2020年4月~10月、ニンジンとキャベツの値動きに共通性

東京23区内のニンジン相場は、2020年3月頃から高騰しはじめ、9月頃から下落に転じました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

この原因を考えていく前に、少し他の野菜の値動きをみてみたいと思います。

2019年からの東京23区内でのキャベツの小売価格の変化を見てみると、ニンジンと共通している事がわかります。

まず、3月から4月にかけて「高騰」とも言うべき価格上昇が見られます。その後、6-7月は値段が下がっています。ニンジンも小幅ですがやや値が下がっていました。

8月には再び価格上昇に転じた後、9-10月にかけて価格が下落し、ほぼ3月以前の状態に戻ったと言うのも、キャベツとニンジンに共通して見られる現象です。

つまり、2020年3月~10月の東京23区内での値動きは、キャベツ・ニンジンとも似たような形になっています。

この原因はなんだったのか、2020年の他の野菜の値動きをみていきたいと思います。

2019-2020、北海道の春夏の気温はニンジン価格変動の原因だと言えるのか

東京23区内のニンジン相場は、2020年3月頃から高騰しはじめ、9月頃から下落に転じました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

ニンジンが値上がりしはじめた頃は、主たる供給源は千葉から徳島に交代する時季でした。その後、再び主産地が千葉に移り、それから北海道になりました。

そして、北海道が主産地だった時季の半ばぐらいからニンジン価格は下落に転じています。

少なくとも千葉の2019年、2020年の天候を比較する限り、ニンジンの価格変動の原因とは言えないのではないかと思われます。

2020年千葉の春夏ニンジンの生育環境はどうだったのか。

では、北海道の天候はニンジン相場に影響を与えたのでしょうか。

7月から11月にかけて東京23区内に供給されたニンジンは4月~7月にかけて種まきされたものと思われます。

この時季の帯広地方の天候について、2019年と2020年を比較してみました。

もとより気温は日々変動しています。だいたいの傾向をみるため、先行する5日間の平均値を使って比べてみることにしました。

グラフが示すように、4月半ばから6月半ばまでは2019年の方が温暖でした。6月半ば以降は、むしろ2020年の方が温暖だと言えます。

この様子は、ニンジンの価格変動に一致していると言えなくもありません。

種まきから生育期にかけて2020年の方が冷涼だった時季に育ったニンジンが供給されていた夏場はニンジンの価格が値上がりしています。

2020年の方が温暖になっている時季に育ったニンジンが供給され始めた秋口から、価格下落が起きています。

では、本当に2020年の価格変動の原因は帯広地方の春夏の天候変化に求められるのでしょうか?

引き続き考察をしていきたいと思います。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

これまで4回に渡り、この間のニンジン価格上昇の原因を考えてきました。

2020年3月以降、価格上昇気味のニンジン

産地の栽培暦と産地リレー

市況情報で見るニンジンの価格変化

2020年千葉の春夏ニンジンの生育環境はどうだったのか。

この間、分析に使ってきたのは、2020年9月頃までの市況情報でした。

この間に市況が動いていないか改めてチェックしてみると、10月以降、少し様子が変わってきたようです。

グラフが示す通り、2020年9月以降、ニンジン価格は下落しています。キロ500円台を示すことはなくなり、300円台に落ちてきました。

それでも11月までは、昨年同期に比べて、9月+32、10月+26、11月+57と高値をつけていました。しかし、12月ー48と昨年同期を下回りました。

従って、ニンジンの高値現象は2020年3月-8月まで続き、9月には収束したと見るべきでしょう。

では、この春夏のニンジン高値現象はなぜ起きたのか?引き続き分析を継続したいと思います。

2020年千葉の春夏ニンジンの生育環境はどうだったのか。

これまで3回に渡り、この間のニンジン価格上昇の原因を考えてきました。

2020年3月以降、価格上昇気味のニンジン

産地の栽培暦と産地リレー

市況情報で見るニンジンの価格変化

2020年3月以降、東京23区内のニンジンの小売価格は高値で推移していること、昨年、今年とも千葉・徳島・北海道の「産地リレー」でニンジンが供給されていること、大田市場の市況情報で見ると、必ずしも入荷量が減っているから高値になっているとは言えないことなどを報告してきました。

ところで、産地である千葉の春夏ニンジンの生育環境はどうだったのでしょうか?

成田地方の2019年と2020年の気象データを比較してみました。

(+は、2020年の方が到達日が早いこと、-は遅い事を示す)

まず、春夏ニンジンの種まきが行われた2月半ば以降の最高気温積算値について比較してみました。

上表で100℃到達日とあるのは、2月15日以降の日々の最高気温の積算値が100℃に達した日の事です。2020年の方が2019年より1日早かったようです。以後200℃到達日から1500℃到達日まで、1-2日づつ早い状態が維持されています。

ただ、極端に今年の方が暖かかったとは言えず、ほぼ同じ程度の気温状態だったと考えた方が良さそうです。

2000℃到達日は、今年の方が一日遅くなっています。

次に、降雨日数を比較してみました。

4月に関しては、2019年の方がやや多く、逆に5月に関しては、2020年の方が雨の日が倍近くになっています。2020年の方が雨の日が非常に多かったとも少なかったとも言えないようです。

このように春夏ニンジンの生育期間の気象データを見る限り、今年の方が、特別にニンジンの生育が遅くなる、または早くなるとは考えにくく、実際、市況データでみても、そんなに入荷量が減ってはいないようです。

この間のニンジンの高値状態は、千葉の春夏ニンジン生育期の気象条件によるものとは考えにくいようです。