レタスは「2020 4-9高騰」型の値動きと言えるのか

東京23区内の野菜小売価格が、2020年3-4頃から上昇し9-10月頃から下落(途中、6-7月に一時下落、再上昇あり)する「4-9(3-10)高騰」型の値動きは、ニンジン、キャベツ、白菜で確認されました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

2020年4月~10月、ニンジンとキャベツの値動きに共通性

白菜でも認められる「2020 4-9高騰」型の値動き

白ネギについては、その型に当てはまるのかどうかが判然としない模様です。

2020年、白ネギに「4-9高騰」はあったのか、なかったのか

一方、ホウレンソウでは、はっきり、その型に当てはまらないと言えるようです。

ホウレンソウでは「2020 4-9高騰」型の値動きは認められない

今度は、レタスについて見てみました。

上のグラフからは、東京23区内のレタス小売価格は、一定範囲でとどまっていて、2020年8月をのぞけば、「高騰」とは言えないように見えます。

しかし、よくみると2020年2月に比べて、3-5月は価格が上昇しています。その後、6-7月に下落し、8月にあがり、9-10月以降、また下落しています。

この値動きの様子は、ニンジン、キャベツ、白菜で見られた「2020年4-9(3-10)高騰型」に似ています。

レタスについては、2020年3-4月に極端な高騰はなかったものの、価格上昇・下降の時期が4-9高騰型に近かったようです。

引き続き、他の野菜についても見ていきたいと思います。

ホウレンソウでは「2020 4-9高騰」型の値動きは認められない

東京23区内の野菜小売価格が、2020年3-4頃から上昇し9-10月頃から下落(途中、6-7月に一時下落、再上昇あり)する「4-9(3-10)高騰」型の値動きは、ニンジン、キャベツ、白菜で確認されました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

2020年4月~10月、ニンジンとキャベツの値動きに共通性

白菜でも認められる「2020 4-9高騰」型の値動き

白ネギについては、その型に当てはまるのかどうかが判然としない模様です。

2020年、白ネギに「4-9高騰」はあったのか、なかったのか

ホウレンソウに関しては、はっきり、この型が当てはまらないと言えそうです。

東京23区内のホウレンソウ小売価格は、2019年、2020年とも大きな上昇が始まるのは、6-7月頃からです。2020年3-4月の上昇は、小幅で高騰と言えるようなものではありません。5月には下落しています。

2019年10月から翌1月にかけて、ホウレンソウ小売価格はあまり下落していません。2月に下落した後、6月頃までは小幅の値動きにとどまっています。

こうした値動きは、「2020年4-9(3-10)高騰型」と仮に名付けている値動きの様子とは異なると言えます。

これで、

「2020年4-9高騰型」に当てはまるもの ニンジン、キャベツ、白菜

当てはまらないもの ホウレンソウ

どちらとも言えないもの 白ネギ

と報告されました。

引き続き、他の野菜についても見ていきたいと思います。

白菜でも認められる「2020 4-9高騰」型の値動き

東京23区内のニンジン、キャベツ小売価格は、2020年3-4頃から高騰しはじめ、9-10月頃から下落する4-9(3-10)高騰現象が見られました。

一方、白ネギについては、2019年同様の値動きと見るべきなのか、それとも2020年独特の「4-9高騰」があったと見るべきなのか、今のところ、判然としないと報告しました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

2020年4月~10月、ニンジンとキャベツの値動きに共通性

2020年、白ネギに「4-9高騰」はあったのか、なかったのか

更に他の野菜についても見ていきたいと思います。

2019年の東京23区内の白菜小売価格はキログラムあたり300円を超える事はありませんでした。

2020年4月に300円を超え、5月には400円台になりました。6-7月に200円台になった後、8月は400円台、9月は下落したものの300円台、10月に200円台に戻りました。

3-4月に高騰し、6-7月に値が戻った後、8月に再高騰、9-10月に下落すると言う形は、ニンジンやキャベツと同様です。

これで、「2020 4-9(3-10)高騰」型について、ニンジン、キャベツ、白菜では、その型どおりの値動きをしているか、白ネギについては型通りだと言ってよいか今のところ判然としないとの報告する事になりました。

引き続き、他の野菜についても見ていきたいと思います。

2020年、白ネギに「4-9高騰」はあったのか、なかったのか

東京23区内のニンジン、キャベツ小売価格は、2020年3-4頃から高騰しはじめ、9-10月頃から下落に転じました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

2020年4月~10月、ニンジンとキャベツの値動きに共通性

この現象を仮に4-9高騰、または3-10高騰と名付けるとした場合、4-9(3-10)高騰は、他の野菜でも見られるのかどうか、検討してみる事にしました。

2020年の東京23区内の白ネギ小売価格の推移を見ていくと、確かに3月頃から上昇に転じ、9月頃から下落に転じています。

これだけを見れば、白ネギの場合でも4-9(3-10)高騰があったと言えそうですが、2019年と比較してみると、判然としないのです。

つまり、東京23区内の白ネギ小売価格相場は、2019年にも4月以降上昇し、8月以降下落に転じています。

2019年も2020年も白ネギは春から価格が上昇しはじめ、8-9月以降下がっているとすると、2020年の白ネギ相場は、ほぼ2019年と同様のパターンで、4-9(3-10)高騰と言えるようなものではないと言う事になります。

2020年の白ネギ相場が2019年に比べて、4-9(3-10)高騰パターンに近い点は、下落が9月になってから起き、8月は高値のままだったと言う事、7月の相場は2020年の方が2019年より高かったと言うところです。

ただ、6月については、2020年の方が2019年より相場は低くなっています。

以上の情報からは、白ネギについて、2020・4-9高騰があったのか、それとも例年の季節変動の幅の中で収まったのか、はっきりとは言えません。

広範な野菜について、「2020・4-9高騰」現象が存在したのかどうかについては、もう少し様々な情報を分析していかないといけないようです。

2020年4月~10月、ニンジンとキャベツの値動きに共通性

東京23区内のニンジン相場は、2020年3月頃から高騰しはじめ、9月頃から下落に転じました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

この原因を考えていく前に、少し他の野菜の値動きをみてみたいと思います。

2019年からの東京23区内でのキャベツの小売価格の変化を見てみると、ニンジンと共通している事がわかります。

まず、3月から4月にかけて「高騰」とも言うべき価格上昇が見られます。その後、6-7月は値段が下がっています。ニンジンも小幅ですがやや値が下がっていました。

8月には再び価格上昇に転じた後、9-10月にかけて価格が下落し、ほぼ3月以前の状態に戻ったと言うのも、キャベツとニンジンに共通して見られる現象です。

つまり、2020年3月~10月の東京23区内での値動きは、キャベツ・ニンジンとも似たような形になっています。

この原因はなんだったのか、2020年の他の野菜の値動きをみていきたいと思います。

2019-2020、北海道の春夏の気温はニンジン価格変動の原因だと言えるのか

東京23区内のニンジン相場は、2020年3月頃から高騰しはじめ、9月頃から下落に転じました。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

ニンジンが値上がりしはじめた頃は、主たる供給源は千葉から徳島に交代する時季でした。その後、再び主産地が千葉に移り、それから北海道になりました。

そして、北海道が主産地だった時季の半ばぐらいからニンジン価格は下落に転じています。

少なくとも千葉の2019年、2020年の天候を比較する限り、ニンジンの価格変動の原因とは言えないのではないかと思われます。

2020年千葉の春夏ニンジンの生育環境はどうだったのか。

では、北海道の天候はニンジン相場に影響を与えたのでしょうか。

7月から11月にかけて東京23区内に供給されたニンジンは4月~7月にかけて種まきされたものと思われます。

この時季の帯広地方の天候について、2019年と2020年を比較してみました。

もとより気温は日々変動しています。だいたいの傾向をみるため、先行する5日間の平均値を使って比べてみることにしました。

グラフが示すように、4月半ばから6月半ばまでは2019年の方が温暖でした。6月半ば以降は、むしろ2020年の方が温暖だと言えます。

この様子は、ニンジンの価格変動に一致していると言えなくもありません。

種まきから生育期にかけて2020年の方が冷涼だった時季に育ったニンジンが供給されていた夏場はニンジンの価格が値上がりしています。

2020年の方が温暖になっている時季に育ったニンジンが供給され始めた秋口から、価格下落が起きています。

では、本当に2020年の価格変動の原因は帯広地方の春夏の天候変化に求められるのでしょうか?

引き続き考察をしていきたいと思います。

2020年9月以降、価格が下落しているニンジン

これまで4回に渡り、この間のニンジン価格上昇の原因を考えてきました。

2020年3月以降、価格上昇気味のニンジン

産地の栽培暦と産地リレー

市況情報で見るニンジンの価格変化

2020年千葉の春夏ニンジンの生育環境はどうだったのか。

この間、分析に使ってきたのは、2020年9月頃までの市況情報でした。

この間に市況が動いていないか改めてチェックしてみると、10月以降、少し様子が変わってきたようです。

グラフが示す通り、2020年9月以降、ニンジン価格は下落しています。キロ500円台を示すことはなくなり、300円台に落ちてきました。

それでも11月までは、昨年同期に比べて、9月+32、10月+26、11月+57と高値をつけていました。しかし、12月ー48と昨年同期を下回りました。

従って、ニンジンの高値現象は2020年3月-8月まで続き、9月には収束したと見るべきでしょう。

では、この春夏のニンジン高値現象はなぜ起きたのか?引き続き分析を継続したいと思います。

2020年千葉の春夏ニンジンの生育環境はどうだったのか。

これまで3回に渡り、この間のニンジン価格上昇の原因を考えてきました。

2020年3月以降、価格上昇気味のニンジン

産地の栽培暦と産地リレー

市況情報で見るニンジンの価格変化

2020年3月以降、東京23区内のニンジンの小売価格は高値で推移していること、昨年、今年とも千葉・徳島・北海道の「産地リレー」でニンジンが供給されていること、大田市場の市況情報で見ると、必ずしも入荷量が減っているから高値になっているとは言えないことなどを報告してきました。

ところで、産地である千葉の春夏ニンジンの生育環境はどうだったのでしょうか?

成田地方の2019年と2020年の気象データを比較してみました。

(+は、2020年の方が到達日が早いこと、-は遅い事を示す)

まず、春夏ニンジンの種まきが行われた2月半ば以降の最高気温積算値について比較してみました。

上表で100℃到達日とあるのは、2月15日以降の日々の最高気温の積算値が100℃に達した日の事です。2020年の方が2019年より1日早かったようです。以後200℃到達日から1500℃到達日まで、1-2日づつ早い状態が維持されています。

ただ、極端に今年の方が暖かかったとは言えず、ほぼ同じ程度の気温状態だったと考えた方が良さそうです。

2000℃到達日は、今年の方が一日遅くなっています。

次に、降雨日数を比較してみました。

4月に関しては、2019年の方がやや多く、逆に5月に関しては、2020年の方が雨の日が倍近くになっています。2020年の方が雨の日が非常に多かったとも少なかったとも言えないようです。

このように春夏ニンジンの生育期間の気象データを見る限り、今年の方が、特別にニンジンの生育が遅くなる、または早くなるとは考えにくく、実際、市況データでみても、そんなに入荷量が減ってはいないようです。

この間のニンジンの高値状態は、千葉の春夏ニンジン生育期の気象条件によるものとは考えにくいようです。

市況情報で見るニンジンの価格変化

これまで、二回に渡り、この間のニンジン価格の変化について考察してきました。

2020年3月以降、価格上昇気味のニンジン

産地の栽培暦と産地リレー

現在、ニンジンの価格が上昇気味であること、東京23区には、千葉・徳島・北海道の産地リレーによって、ニンジンが年間を通じ供給されている事を報告しました。

では、この間のニンジン価格上昇の原因はなんなのでしょうか。

大田市場が出している市況概況情報は、2019年6月と2020年6月のニンジンについて、以下のように述べています。

*****************************
2019年6月第1週
 千葉県を中心に埼玉県等から入荷したが、前年同期比12%の減少となった。千葉県産の価格は前年同期比で強保合となった。
入荷量270 卸売キロ単価1231

2019年6月第2週
 千葉県を中心に埼玉県等から入荷し、前週比6%の増加となった。雨で一時的な出荷停滞もあり、荷動きが鈍いまま、千葉県産の価格は弱含みとなった。
入荷量285 卸売キロ単価1188

2019年6月第3週
 千葉県を中心に埼玉県等から入荷した。関東後発産地、青森県、北海道からの入荷に移行し、前週比5%の増加となった。週前半は降雨で入荷量が減少し、引合いは出ましたが、後半は荷動きが鈍くなり、千葉県産の価格は保合となった。
入荷量300 卸売キロ単価1188

2019年6月第4週
 千葉県を中心に埼玉県等から入荷した。青森県産、北海道産の出荷数が徐々に増加しているため、前週比5%の増加となった。荷動きは鈍く、千葉県産の価格は弱保合となった。
入荷量316 卸売キロ単価1015

2020年6月第1週
 千葉県を中心に埼玉県等から入荷し、前年同期比9%の増加となった。千葉県産の価格は前年同期比で強保合となった。
入荷量294 卸売キロ単価1440

2020年6月第2週
 千葉県を中心に埼玉県等から入荷し、前週比4%の増加となった。千葉県産の価格は強保合となった。
入荷量307 卸売キロ単価1836

2020年6月第3週
 千葉県を中心に埼玉県等から入荷したが、前週比20%の減少となった。一部では学校給食の再開もあり太物中心に引合いが出た。不足感があり相場は上昇し、千葉県産の価格は強含みとなった。
入荷量245 卸売キロ単価1922

2020年6月第4週
 千葉県を中心に埼玉県等から入荷したが、前週比5%の減少となった。全体量の少ない状況が続いているため相場は上昇し、千葉県産の価格は強保合となった。
入荷量232 卸売キロ単価2419

********************

入荷量と卸売価格を表にまとめてみると以下のようになります。

明らかに卸売価格があがっています。

6月第3週、第4週は、入荷量が昨年より少なくなっていますが、昨年なみか昨年より多かった6月第1週、第2週も昨年より価格があがっています。

市況では、6月第3週、第4週については、昨年は北海道や青森からの入荷があった事にふれていますが、今年は千葉・埼玉産についてのみが記されています。

ですから、今年6月のニンジン価格上昇について、第3週、第4週についてのみなら、昨年は、千葉・埼玉から以外に北海道や青森からも入荷していたのが今年はなくなった。入荷量が減って価格が上昇したと言えるかもしれません。しかし、第1週から昨年より価格が上昇している事はこれでは説明がつきません。

つまり、ニンジン価格上昇には、他の要因も関係していると思われます。

引き続き、このテーマを追いかけて調べていきます。

産地の栽培暦と産地リレー

前回の記事、2020年3月以降、価格上昇気味のニンジン

で、今年の春から東京23区内のニンジン小売価格が高値で推移している事を報告しました。

では、その原因は何なのでしょうか。

原因を考えていく手がかりとして、ニンジンの供給元では、いつ生産や収穫が行われているかを考えてみました。

前回の記事でも述べたように東京23区内で売られているニンジンは、4-5月は徳島、6-7月は千葉、8-11月は北海道、12-3月は千葉が最多産地となっています。

実は、千葉・徳島・北海道は、ニンジンの三大産地とされ、全国的に見てもニンジン生産が盛んな地域です。

野菜には栽培暦、つまり、いつ頃、種まきや植え付けをして、いつ頃収穫するかと言う年間スケジュールがあります。ある地域のある野菜の栽培暦は、その地域のJAや農業試験場等が出している情報で確認することが出来ます。

千葉・徳島・北海道のニンジン栽培暦をみてみると、千葉では秋冬ニンジンと春夏ニンジンがあることがわかりました。秋冬ニンジンは8月頃に種まきをして11月頃から収穫が始まり、3月頃まで供給が続きます。

春夏ニンジンは、トンネル栽培の場合は12月、ベタがけ栽培の場合は2月頃から種まきをして、5-7月にかけて収穫をしています。

ですから千葉産ニンジンは8月から秋にかけて、供給できない時季が出てきますが、ここを埋めているのが北海道産ニンジンです。

北海道のニンジン栽培暦では、4-7月頃に種まきし、7-11月にかけて収穫が行われています。

ちょうど、千葉産ニンジンが供給されにくい夏場~秋にかけての時季に供給出来ているのが北海道産と言うわけです。

しかし、千葉産でも北海道産でも埋められない時季が春です。千葉産の秋冬ニンジンは3月には供給が終わってしまいます。次に千葉産が出てくるのは、春夏ニンジンが採れる5月以降のため、4月には千葉産の供給はしにくい事になります。

また、北海道は11月にニンジンの供給が終わった後は、凍てつく冬場を迎えるので春ニンジンの種まきはできません。

こうして、千葉からも北海道からも春にはニンジンが供給できない時季が生まれる事になります。この時季を埋めているのが徳島産ニンジンです。

徳島では、10-12月にかけてニンジンの種まきが行われ、翌3-5月に出荷されています。

このように、複数の産地が季節ごとに交代しながら野菜が供給されていくことを「産地リレー」と呼んでいます。

野菜の価格変動を理解していくには、各産地の栽培暦と産地リレーの状況を理解しておく事が必要なわけです。