秋野菜の保温を考える

2020年末から2021年初にかけての秋野菜の保温について、まとめてみたいと思います。

見沼菜園クラブでは、幾度か霜害や雪害を経験してきました。2018年、折からの大雪で見沼菜園クラブの白菜が台無しになっているのに近くの畑では出荷が続いていました。見ると寒冷紗で覆い、雪と白菜が接触しにくい状態になっていました。

以後、見沼菜園クラブでも、2019年、2020年と越冬の度に、工夫を重ねてきました。

2020年12月、白菜に枯れた雑草やマリーゴールドをかけ、全体を寒冷紗で覆いました。

年明け1月6-7日にかけて、さいたま地方はマイナス7℃の冷え込みを経験しました。しかし、白菜は無事でした。

冷たい外気に直接接する事がなかったせいか、外葉が霜でチリチリになると言うこともなく、割と青々していました。

また、不織布で二重保温されていたサニーレタスも無事でした。被覆の中でホトケノザが育ち、霜よけの役に立っていたようです。

二重保温されていたチンゲンサイも無事でした。

カブは寒冷紗と農ポリで二重被覆したところ、半分ぐらいが無事でしたが、残り半分には被害が出ました。

無事でなかったのが、大根、菜の花、しゃくし菜でした。

大根は、白菜同様、雑草やマリーゴールドで覆い、寒冷紗をかけておきましたが、葉は完全にダメになり、地上に露出していた根部もす入りしてしまうものが目立ちました。

菜の花、しゃくし菜は寒冷紗をかけただけでした。完全に壊滅してしまいました。

これらをまとめてみると、白菜やサニーレタス、チンゲンサイなどの葉物類は、枯れ草やホトケノザなどの雑草と不織布の二重保温を併用することで霜害は防げそうです。

白菜のような結球性のものは枯れ草と寒冷紗で耐え抜いたので、今年末の越冬も同じ方法でいけると思います。

菜の花やしゃくし菜のように大型化する非結球性の葉物についても二重保温や枯れ草の利用を考えてみようと思います。

カブも含めて12月に入ったら、場合によっては11月末から二重保温をした方がよいのかもしれません。

大根は地上部に露出する部分の被害が多いため、いったん、抜いて葉を切り、

地面に埋める等の対策を取った方がよいかもしれないと感じました。

真冬の三重保温、2ヶ月でコマツナ収獲へ

昨年12月半ばから、不織布のべたがけとトンネルに農ポリを重ねた三重保温で育ててきたコマツナが収獲期を迎えつつあります。

三重保温、12月まきの葉物、根菜類はどうなるか

その後、約2ヶ月。途中、保温シートが風で飛ばされた事もあって、大根は霜枯れしてしまいましたが、コマツナ、サニーレタスは無事に育ちました。

コマツナは大きく育ち、収穫期を迎えています。2/9の地元野菜宅配サービス・野菜のマイクロマーケットでお届け予定です。

12/12に種をまいているので、2ヶ月かからずに育った事になります。

コマツナは夏場は20日程度、春・秋は1ヶ月程度で育ちます。真冬に2ヶ月かからなかったと言うのは、なかなか早いと評価出来ます。

サニーレタスもかなり育っていました。途中、シートが風で飛び、少し生育が遅れた事を考えると、シートが飛ばなければ、やはり2ヶ月ちょっとで収穫期を迎えられたのではないかと思われます。

こちらもかなり早いと評価できるでしょう。

このように、不織布+農ポリ三重保温で、真冬に葉物が育つ事が分かったのは、菜園起業にとって重要な成果です。

ビニールハウスを作らなくても、簡易な保温で真冬に葉物を育てられるなら、年間を通じて様々な野菜を提供する多品種少量生産の経営に活かせるからです。

「事前吸水種まき」させた大根とサニーレタスが発芽

2週間ほど前に「事前吸水種まき」した大根。

大根の事前吸水種まき

この猛寒波の中、無事に発芽してきました。

同時に事前吸水種まきしたサニーレタスも発芽しています。

大根もサニーレタスも不織布でベタガケ、トンネルした上で農ポリをかぶせる三重保温をしています。

実は、この実験の成功は2つの意味で非常に重要なのです。

一つは、事前吸水種まきは、室内ティッシュペーパーまきより大幅に手間が削減されているのです。

室内ティッシュペーパーまき×三重保温の実験

室内ティッシュペーパーまきの場合、セルトレイにティッシュペーパーをちぎっていれ、そこに種をまくと言う手間がかかります。

根が出てきた頃に畑に持っていって、ティッシュペーパーごと、土に埋めていますので、種まきの手間が二重、三重にかかっていると言えます。

一方、事前吸水まきはあまり手間がかかりません。事前に水を吸わせた種を、そのまままくだけです。

根菜類の場合、ティッシュペーパーまきだと根が曲がったり割れたりしてしまう可能性があるので、今回、大根の事前吸水まきを試してみました。

事前吸水まきの欠点は、種が濡れていると、手にくっついて、まきづらい事ですが、種まき前にある程度ティッシュペーパーで余分な水分を吸わせてしまえば、手にくっつくことがないと言う事が今回の実験で分かりました。

そして、サニーレタスのような葉物でも、そのやり方でうまく種まきできる事がわかったわけです。

また、事前吸水まきやティッシュペーパーまきと三重保温を組み合わせれば、真冬でもすぐに発芽してくることが分かったのも大きな収獲です。

事前吸水と三重保温を組み合わせれば、秋野菜の植え付け期の後、春野菜の植え付け期までは、種まきができないと言う状況を打破できる可能性が出てきたからです。

12月に三重保温して種まきしたコマツナもかなり大きくなってきていることが確認できました。

サニーレタスも育っています。

菜園起業のための栽培技術が着実に発展しています。

「ホトケノザ保温」、コーヒーカス・セルトレイまき

昨年から不織布で二重保温したサニーレタスが、この間の寒波にもミゾレにもやられず、育っています。

不織布をめくってみると、ホトケノザがびっしり。

野菜の周りにホトケノザのような雑草が生えていると、放射冷却現象が起きくくなると思われます。

つまり、わざと雑草を生やして霜害を防ぐやり方もあるわけです。

11月頃から二重保温すると、割と不織布の内側でホトケノザがかなり生えるようです。

2020年は、全般に12月頃から不織布保温をしていますが、2021年秋冬はもう少し早めに不織布保温や不織布二重保温をしていくことを考えたいと思います。

大根や白菜は寒冷紗の中で元気です。中に不織布を入れたりするともっと保温効果が高まるようです。大根の場合、葉を切って不織布をかけると言うのでよいかもしれません。

これらの保温も12月に入ったらすぐにやるぐらいで良いと思われます。

なお、菜の花やシャクシナについては、10-11月頃から不織布と寒冷紗の二重ベタかけ等をしてもよいかもしれません。農家によっては、9月からしている人もいるようです。

これらの菜物は大きく育っていた方が霜にやられにくいようです。

ところで、ティッシュペーパーまきした後、畑に埋めたホウレンソウ、無事に双葉を展開させてきました。コマツナは本葉を出しています。

ティッシュペーパーまき×三重保温でホウレンソウ

割とティッシュペーパーまきがうまく行っているようです。

ところが、この間、ミゾレが降ったりして、農作業ができない日が生じたため、せっかく、ティッシュペーパーまきしたキャベツやブロッコリーの種が畑に埋められない時が出てきました。

土に埋める時機を失したら、もうダメなのか、ちょっと工夫してみました。

セルトレイに「コーヒーカス」を入れ、種の上にかけてあげます。培養土の代わりです。コーヒーを淹れた後の「粉」には適度の水分が残っているため、種は順調に発芽してきます。

この状態で、トレイごと、畑の土の上に置き、トレイの際まで土で埋めます。

トレイの底には穴が開いており、畑の土と接しています。際まで土に埋められた状態のトレイの中の土は、比較的乾きにくいと思われます。

ここで活躍するのが、おせちセットの包装です。

実はおせちセットの包装は、不織布やポリ風呂敷きなど、野菜の保温に使われているものと素材が似ています。

トレイ程度のちょっとしたものを保温するには便利。

と言うわけで、トレイの上に不織布を二枚、その上からポリ風呂敷をかけて「三重保温」状態にしました。

大根の事前吸水種まき

この間、試してきた室内ティッシュペーパーまき。水で湿らせたティッシュペーパーの上に種をおいて、2-4日間、水を吸わせてから、ティッシュペーパーごと、土に埋めてしまう方法です。

室内ティッシュペーパーまき×三重保温の実験

秋からいろいろ試してきて、これまで、コマツナ、チンゲンサイ、台湾小白菜、キャベツ、ブロッコリー、サニーレタス、ホウレンソウなどが無事に発芽することが確認できています。

では、大根やニンジン等の根菜類はどうでしょうか。

一応、ニンジンも発芽することは確認できています。ただし、ティッシュペーパーに根があたり、根が割れたり、曲がったりする心配が残ります。

そこで、根菜類については、ちょっと別の方法を試してみることにしました。

ティッシュペーパーまきの良い点は、2点です。

1)種に水を吸わせて発芽過程を始めさせることができる

2)冷暖房が効いた室内で種まきするので、季節を問わず、発芽の第一段階が始まりやすい

水を吸わせた種は、「ベタベタ」していて、手にくっつきやすいので、畑で種まきしづらいのですが、ティッシュペーパーごと、土に埋めてしまうと、この問題もおきません。

根菜類については、適温の室内で種に水を吸わせる良い点を活かしつつ、手に濡れた種がくっつかないようにすることを考えてみました。

まず、コップの中に種と水を入れます。

この時、水をコップいっぱいに入れないことが大切です。

種が水に吸えればいいのですから、種が浸かる程度にコップの底の方にだけちょっと水を入れます。

一晩水に浸けたら、翌朝、取り出して、ティッシュペーパーやザラ紙を敷いた容器の中にあけます。

ティッシュペーパーやザラ紙は2-3枚重ねて敷きます。種をあけたら、上から、2-3枚、ティッシュペーパーやザラ紙を掛けてあげます。

コップの底の方に少量だけ水を入れて種を浸すようにすると、このようにした場合、水はすべて紙に吸収されます。

種は水底ではなく、湿った紙に挟まれた状態で保たれます。こうすると水分と酸素の両方が種に届き、種は水を吸って膨潤しながら、呼吸もすることができます。

1-2日置いたら、畑に持って出ます。出かける前に、いったん、容器に乾いた紙を敷き、そこに種を出します。その上から乾いた紙をかけ、容器に蓋をして畑に持っていくようにします。

果たして、畑で種まきしてみると、種は十分湿り気を持っていましたが、濡れて手にくっつくということはなく、パラパラまくことが出来ました。

既に種は十分膨張し、1ミリかそれ以下程度ですが、根が出てきていました。

まだ、冬場なので、ばっちり、不織布ベタガケ+トンネルに、農ポリもかけて三重保温します。

果たして、これで無事に大根が育つか、成り行きを見守りたいと思います。

ティッシュペーパーまき×三重保温でホウレンソウ

室内でティッシュペーパーの中に種まきした後、芽が出る前に種まきする方式と不織布でベタガケ+トンネルに農ポリを加えた三重保温での冬季栽培・・・

室内ティッシュペーパーまき×三重保温の実験

コマツナ、台湾小白菜、サニーレタスについては、年末年始の猛寒波到来が予想される12月28日に畑に「埋めた」ものが無事に発芽して双葉を開いています。

これらの野菜は、畑に植える2日前ぐらいにティッシュペーパーまきしています。

種まきから日数が経ち、双葉が開いてしまうと、逆に定着しずらく、根が出始めた頃にティッシュペーパーごと種を土に埋めてしまった方がよいと言うのが、この間の一応の結論です。

ホウレンソウに関しては、根が出始めるのが遅く、2日前だとうまくいかないのではないかと言うのが、昨年9月-10月頃、ティッシュペーパーまきした種を畑に埋めてみて感じたことです。

そこで、今度は1周間前にティッシュペーパーまきしたホウレンソウを埋めてみることにしました。

ティッシュペーパーまきして1週間室内に置くと、かなり発芽プロセスが進み、双葉が開きかけているものも出ていることが確認されました。

こうなると、芽が出る前に土に埋めてしまい、土中で根を張らせながら発芽させた方がよいと言うこの間開発してきた手法の「良さ」が活きません。

開いていない双葉の下のか細い胚軸を折らないように根の部分だけを土に埋めていくのはかなり気を使いますし、これで定着してくれるのかどうかも不安です。

2日前では短いが、1週間では長すぎるとしたら、ホウレンソウの場合は、土に埋める4日ぐらい前にティッシュペーパーまきするのが妥当かもしれない、

そんな気がしています。

畑版「ダークストア」準備中♪

新型コロナ禍の前、2019年のクリスマスから新年の頃、アメリカのニュースで「ポーチ・パイレーツ」と言うのをやっていました。

パイレーツは、パイレーツ・オブ・カリビアンなんて映画も出来ていますが、海賊のことです。ポーチは玄関先の事で、ポーチ・パイレーツは、玄関先から宅配便の荷物を持っていってしまう人達の事なんだそうです。

These package thieves are just going random doorstep to doorstep・・・They don’t even know what they’re taking

これらの荷物泥棒は玄関先から玄関先へとランダムに巡回している、彼らは何が入っているか分からなくても持っていく・・・

ナレーション聞きながら吹き出しました。

「置き配」が当たり前になっているアメリカならではの犯罪と言えるでしょうか。対策としては、メールやアプリで配達通知をもらったり、宅配ボックスのようなものを利用したりと言う事が述べられていました。

これはラジオ番組で聞いたのですが、新型コロナ禍の後は、「ダークストア」と言うものが出来てきたそうです。

ストアと言っても、モノを買う場所ではなく、通販で頼んだものを受取にいく場所の事です。普通のお店のように明るくなく、倉庫のようなところなのでダーク(暗い)と言うのでしょうか。

ところで、実は日本でも畑にお野菜を取りに来てもらうなんて試みを始めた方がいらっしゃるそうです。

よし、見沼菜園クラブでもやってみようと、竹やヨシを組んで「畑版・ダークストア」づくりをはじめました。

既に、ご近所の方で始まったら、お野菜を取りに来るとおっしゃっていただいている方がいらっしゃいます。

たまたま、イヌの散歩で畑の前を通りかかった人達です。

見沼代用水路や芝川の土手道があるせいか、ジョギングやサイクリング、イヌの散歩、写真撮影などで畑の周りを通る人は意外と多いのです。

見かけると必ず「こんにちは」と挨拶して、お話を聞くようにしているのですが、中には10キロも先からくる人もいらっしゃるようです。

畑版ダークストアが出来たら、一般のお店や事務所などでダークストア、つまりお野菜の引取拠点となってくださる方の募集も始めます。

三重保温下、育ちつつあるコマツナ

この間、報告してきた不織布でベタガケ+トンネルに農ポリを加えた三重保温法での冬季栽培

三重保温、12月まきの葉物、根菜類はどうなるか

三重保温、12月まきのコマツナ、大根、サニーレタスが発芽

室内ティッシュペーパーまき×三重保温の実験

最後に見たのは、昨年12/28。新年、最初の菜園訪問で、どうなっているかドキドキです。

まず、12/14に種まきしたものについて言うと、一部風で保温が飛ばされていました。

この結果、寒風にさらされたためか大根は枯れていました。

しかし、被覆が飛ばされていたのに関わらず、サニーレタスは双葉が生き残っていました。昨年末以降の生長はなかったようですが・・・。

一方、被覆が飛ばされていなかったコマツナは、本葉が数センチに生長。この間の寒波を考えると、種まきから3週間ちょっとでここまで育ったのは、まぁまぁです。

また、被覆が飛ばされていなかったニンジンは発芽していました。春・秋でもニンジンは発芽まで3週間ぐらいかかる事があるので、これもまぁまぁの結果と言えます。

ここまでの結果で分かった事は、三重保温法を使えば、被覆が飛ばされていなければ、冬季でも野菜はそれなりに育つと言う事です。今後、更に強い寒波が襲って来ることもあるでしょう。

無事、収穫を迎えられるか見守りたいと思います。

一方、昨年12月26日に室内でティッシュペーパーに種まきし、

12月28日にティッシュペーパーごと土に埋めたコマツナ、サニーレタス、台湾小白菜は発芽が始まっていました。

こちらも今後の様子を見守りたいと思います。

ところで、黒マルチをしただけで全く保温をしていなかった10月下旬まきホウレンソウが、4-5センチの大きさに育ってきています。

半農生活で多品種少量生産を行い地元野菜宅配サービス・野菜のマイクロマーケットのようなサービスを運営する場合、保温栽培と非保温栽培、コマツナとホウレンソウ、サニーレタスなどを組み合わせる事で、冬季の葉物供給を多様化していく可能性が見えてきています。

室内ティッシュペーパーまき×三重保温の実験

二度に渡り報告してきた不織布二重+農ポリの「三重保温法」での野菜栽培。

三重保温、12月まきの葉物、根菜類はどうなるか

三重保温、12月まきのコマツナ、大根、サニーレタスが発芽

とりあえず、種まきから10日ぐらいで発芽が観察されました。

続いては、三重保温法と室内ティッシュペーパーまき法の結合実験です。

室内ティッシュペーパーまきは、かなり以前から、と言うより、

僕が野菜づくり農家に「弟子入り」した2002年当時にも実験していたものです。

露地(ビニールハウスを使わない野外の畑のこと)で種まきをすると、季節により高温で土が乾いていたり、寒すぎたりと、発芽しずらい条件の事がよくあります。

現代の住宅は、空調が効いていて、室内は季節を問わず、15-25℃程度に保たれ、発芽にも適した条件になっています。

一方、室内、つまり植物工場のような状態でずっと育てる場合、光熱費がかかります。

露地栽培のいいところは、「お日様と水はタダ」なところです。

だから、室内発芽させて、露地に植えれば、両方のいいところ取りができるんじゃないかと思ってきたわけです。

ただ、2002年当時は、室内のティッシュペーパー上で容易に発芽することは分かりましたが、土に植えた後、ティッシュペーパーの分解が遅いので根付きにくいような気がして、取りやめてしまいました。

その後、ティッシュペーパーまき以外の方法もいろいろ試しているうち、いくつかのことが分かってきました。

1)種まき後、1周間ほどで根はティッシュペーパーを突き抜けるぐらいまで伸びる(従って、ティッシュペーパーの分解が遅いから根付きにくいと言うことはない)

2)ティッシュペーパーまきでは、種まき後1周間ぐらいでたいていの野菜は双葉が開くまでになる

3)ティッシュペーパーまきした野菜が双葉の時に露地に移植する場合、問題になるのは土の「乾燥度」。(根はティッシュペーパーを突き抜ける位伸びているとは言っても、まだ1センチぐらいしか伸びていません。地表から1センチ下の土に十分湿り気がないと植えられた苗はすぐに枯れてしまいます。)

3)の問題を解決するため、主に2つの案を考えてきました。

第一案:根が十分発達するまで室内で育苗してから移植する

(問題点:照度が低いLEDランプでは育苗にかなりの時間がかかる。照度が高いものを使うとコストがかかる)

第二案:根が未発達なうちに移植した場合でも根付きやすくなるよう、土に十分潅水してから移植する

(問題点:水をたっぷり与えるためにはそれなりの手間がかかる。例えば、長さ10メートルの畝に10ミリの雨が降ったのと同じ水量を供給するとすると、100リットル、つまり、ドラム缶半分分の水が必要になる。一方、軽トラやワゴン車に載せられるローリーは100-200リットル程度の容量なので、10メートルの畝2本分の容量しか一度に運べない。畑近くの水路から揚水ポンプを使って散水するとしても、水を与える畝まで何十メートルもホースを引っ張らなくてはいけないなど)

第一案、第二案、それぞれについての工夫をあれこれ考えているうちに、偶然発見されたのが、「双葉がでないうちにティッシュごと土に種を埋める法」です。

双葉が出てしまうと、双葉を埋めず、地表に顔を出させた状態で植え替える必要があるので、どうしても、根の深さは地表から1センチ程度にならざるえません。

ところが、「双葉が出ていない状態」だと、「種入りティッシュ」は、通常の種まき同様、「地表から1センチぐらい下」に埋めればよく、根はその下に伸びます。地表2-3センチ下は、よほどの超猛暑でなければ、それなりの湿り気があるので根は水を吸うことができます(事実、通常の種まきの場合、根はこうして水を吸っています。乾燥して芽が出にくいのは、根が伸びる前、種が水を吸って膨らむ事ができないからの事が多いのです。)

室内で水を吸って膨らみ始めた種をティッシュごと土に埋めると、しばらくの間は、ティッシュの湿り気を受け取って、発芽プロセスが続きます。無事に根が伸びてくれば、今度はやや土の深い部分の湿り気を吸うようになります。

2020年10月から11月にかけて、コマツナ、チンゲンサイ、ニンジン、サニーレタス、ホウレンソウなどで実験してみた限りでは、種入りティッシュを土に埋めると上方に向かっては芽はティッシュを破って出ました。下方に向かっても根はティッシュを突き破って土に伸びるようです。

どの野菜もよく発芽率してきました。

では、三重保温した中で、種入りティッシュを土に埋めたらどうなるか。

猛寒波到来が予想される中、コマツナ、台湾小白菜、サニーレタスを室内ティッシュペーパーまき、二日後、種が膨らみ、やや種が割れて、緑色の部分をのぞかせた状態の種入りティッシュを、三重保温の中に埋めてみました。

果たして年明け、発芽しているでしょうか。

発芽したとして、その後、1-2月の厳寒期を耐え抜いて育つのでしょうか。

今後の様子を見守りたいと思います。

三重保温、12月まきのコマツナ、大根、サニーレタスが発芽

前回報告した不織布二重+農ポリの「三重保温法」での野菜栽培。

三重保温、12月まきの葉物、根菜類はどうなるか

種まきから二週間近く経って、発芽が観察されました。

保温をめくってみると、大根が双葉を広げています。

三重保温下、サニーレタスの双葉

サニーレタスも双葉が観察されました。

三重保温下、コマツナの発芽

コマツナも発芽してきたようです。

ニンジンはまだのようですが・・・

折からの寒波の中の発芽です。

この方法で葉物や根菜が12月まきでも発芽してくる事が分かりました。

今後の生育のようスを見守りたいと思います。