二百二十日前後の長雨、秋野菜の種まきに遅れ ・・・2021年9月

年によって前後1日ぐらいのずれがありますが、9月11日頃は二百二十日(にひゃくはつか)と呼ばれています。

立春から220日目の日で、台風の到来の目安とされています。

実は二百二十日頃になると暑さが落ち着いてきます。

さいたま市の1980年から2021年まで42年間のデータをみると、9月11日以降、各日付とも最高気温30℃となる日の出現日数は20日未満となっています。

9月16日以降は10日未満、秋分以降は5日以下となっています。

9月11日~16日、つまり、二百二十日後の1週間は暑い日もあるが、30℃超えとなるのは4分の1~半分未満の出現頻度となっているわけです。

すなわち、二百二十日直後は、あまりの暑さで土が乾きやすく種をまいても発芽してこないような事もない一方、それなりの地温が維持されているので速く発芽・生育する時季だと言えます。

ですから、二百二十日直後は秋野菜種まきに適した時季と考える事ができます。

二百二十日を秋野菜種まきの目安とするのは、農事暦上で位置づける事には意味があるといえるでしょう。

さて、2021年の二百二十日前後はどうだったでしょうか。

2021年は9月7日に雨が降り降水量は10mmを越えました。この後、9月17日まで雨や曇りの日が続きました。日照時間が10時間を越えたのは1日だけです。

2021年の二百二十日前後は長雨が続き、日照が少ない状態だった事が分かります。

野菜種子の発芽には水分の他、酸素も必要で連日長雨が続く状態では、酸素不足で発芽が妨げられる事もあると思われます。

実際、見沼菜園クラブではミズナやチンゲンサイの発芽率は3分の1程度でした。周辺農家さんに伺っても発芽率が悪い、もしくは雨で種まきそのものが出来なかったと言う話が多いように感じました。

9月17日以降は晴れの日が続く事が多かったので種まきをすることもでき、発芽率も悪くなかったと思われます。

ただ、例年に比べ、10日以上種まきが遅れる形になる例が多買ったと言えます。この遅れは、野菜の価格にも影響を与える可能性もあるといえるでしょう。

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