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半農半コンサルタントは可能か

フリーランスの仕事で「コンサルタント」と言うのも人気が高いように思われます。

特に、農業や食について、企画を立てたり、相談に載ったりする仕事は、
カッコよく見えます。

では、半農半Xの部分で、そうしたコンサルティングをしている例をいくつかご紹介していきましょう。

まずは、成功事例から。

事例1.元流通業者社員。退職しフリーランスで活動。食関係の流通関係業界に知り合い多数。農産物や農産加工品をみて、売り先につなぐのが得意。「売れる品種」の栽培方法を農家向けに有料で指導する講習なども実施している。

事例2.都心の飲食店に勤務する中で新メニューを成功させる実績を積み上げる。飲食系の新規事業でメニュー開発等を任される事が多くなってきている。

事例3.赤字になった某法人。コンサルの人が従業員向けに3~4の大項目、より具体的に各項目4-5件程度、合計15-20件程度の具体的な「行動指針」の提案を一緒に作成。現場で共有することで赤字脱出に成功。経営の現状について情報公開し、理解を求めるとともに、「効率を高め、定時で帰って楽しく生きていこう」と言った提案が従業員の人達にも響いたようです。また、農業関係の企画が実はコストをかけないで顧客満足度を高める事につながると言った事も共有されたため、現場の共感が得られました。

続いて失敗事例です。

事例4.農業ビジネスに参入したいと言う社長の希望で某企業にコンサルを開始。しかし、「担当者」となった社員はなかなか言う事を聞いてくれず、思った通り、企画を進める事ができず、悪戦苦闘

事例5.自治体の政策づくりに参画。やっとの事で「計画」作成には成功したものの、その計画を地元の協議委員はあまり評価していない。作った計画に基づいて事業を進めようとするも予算処置に成功せず、撤退を余儀なくされる。

成功例と失敗例を比較してみると、提案の「効果」が理解しやすいものかどうかで明暗を分かれている事が分かります。

事例1では、農家や食品関係者が、その人にお金を払おうと思うのは、「売り先」を紹介してくれるからです。
こういう野菜を育てたら、食品を開発したら売れるかも知れないと言うアイデアだけを伝えているのではないのです。
実際に、その野菜、その食品を売ってくれる「売り先」につないでくれるからこそ、お客さんがついてくるわけです。

事例2の場合、実際に、その人が開発したメニューで店が儲かったと言う実績があるわけです。
この人なら、お客さんが評価してくれるメニューを作成してくれるかもしれない、
そう期待できるから、メニューの依頼が来るわけです。

失敗例である事例4は、かなり多いパターンです。
コンサルや企画会社の方からは、社長は理想を持っているが、担当部署の社員がその理想を理解していないと言うような
愚痴をよく聞かされます。

しかし、本当にそうなのか、よく考えてみる必要があります。
事例1、2と比較してみた場合、事例3では、お客さんにとってのメリットが、あまりハッキリしていません。

僕が知っている例では、社長さんは、市場が拡大していた30年前と縮小に向かっている現在の違いを肌で感じていました。
そして、今後の経営を考えた場合、事業を通じての地域貢献と言った事が必要だと思ったようです。
そこで、農業への関わりが必要だと思ったようです。

しかし、事例3と比較してみると、「現場との共有」がうまく行われていません。
事例3では、経営の現状について情報公開した上で、赤字脱却のためにこういう行動が必要だと、従業員の人達に提案がなされています。
その中で、農業関係の企画が行動改革のどこに位置づくのかを社員の人達に説明し、理解を求めているわけです。

事例4では、そうした提案がなされていません。
従業員の側もなんとなく、会社の資金繰りが苦しいと言った事は知っています。
そうした中で、担当者の人は、社長から農業関係の企画を進めてほしいと言われ、実際にやり始めたら、専務から「収支はバランスするようにしなさい」と
言われたようです。

すると、担当者としては
そもそも、赤字の状態なのに、なぜ新規事業をする必要があるのか?
と疑問を持ってしまうわけです。
収支をバランスさせよと言われても、今まで経験のない農業関係の企画でどう売上をあげていいか分からない、
社長に言われて「担当者」になったのに、赤字だと責任を追求されるのかと思うと、
とりあえず、赤字にならないようにしようと消極的にならざるえません。

すると、企画アドバイザーの側が、何か提案しても、
担当者からは、「それは経費がかかる」、「そもそも、農業関係の企画をする理由が理解できない」と言った反応しか返ってきません。

事例5も、同じような事が言えます。
なぜ、提案する側は、新計画に盛り込まれたのは、画期的な農業関連企画だと思っています。
しかし、役所や地元の人達は、なぜ予算をかけてまで、そんな事をしなくてはならないのか理解できていません。

そこで、計画を実現するための予算処置が進まなくなってしまうわけです。

農業や食関係の企画を進める事は、これまでの事業や経営、地域のあり方を変え、
将来展望を開いていく事につながると思われます。

しかし、この企画をやることでどんな効果が期待出来るのか、
「現場」に伝わらなければ、組織や地域を構成する人達は動いてくれません。

そして、「伝わらない」企画を提案しているレベルでは、
コンサル・企画事業としても成功は難しいようです。

日本では、アイデアや情報は金にならないと言う人がいますが、
おそらく、それは間違いです。

単なる理想論や思いつきの案では人は動かない、
しかし、具体的なメリットが感じられれば動く、

要は利益を感じられる提案が出来るかです。

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