3)二十四節季と七十二候

今まで説明したように、太陽の高度や日射量、気団の動きなど、いろいろな要素が組み合わさって、季節の遷ろいが生じていますが、
二十四節季・七十ニ候は、変化する季節ごと特徴をよく捉え、表現したものとなっています。

地球からみた太陽の軌道である「黄道」を二十四等分して季節に当てはめたものが「二十四節季」です。
各節季を更に三等分したのが、七十二候で、各節季を上候、中候、下候に分けています。

例えば、雪が降らなくなる時季を「雨水」、
日射が非常に強くなる時季を「大暑」、
気温が低下し保温しない露地での種まきが難しくなる時季を「初時雨」と呼ぶなど、
二十四節季・七十二候の名称は、季節の特徴をわかりやすく表現しています。

二十四節季のうち、四季の変わり目や真ん中の日となるのが八節です。
それぞれの季節が始まる立春、立秋、立夏、立冬と、各季節の真ん中にあたる春分、秋分、夏至、冬至を合わせたものが八節です。
(二至二分四立と言う言い方をする事もあります。

二十四節季を覚える場合は、まず、八節を覚えると覚えやすいでしょう。

西洋の季節行事で、日本人の生活に溶け込んだものにも、元は節季と同様に季節の遷ろいを
に関連していたと見られるものがあります。

ハロウィンは、元はケルト人のお正月行事で、立冬の直前です。
またクリスマスは冬至に関係づけられています。
寒くて暗い冬は、悪霊が襲ってくると考えられており、
ハロウィンやクリスマスの起源には、冬の悪霊を除け、春になって太陽がよみがえってくるのを待つ気持ちが関係しているようです。

カーニバルは、立春後の旧正月とほぼ同じ日です。
こちらは、春が近づき、冬の悪霊を退散させて、収穫を呼ぶ行事と関係しています。
日本でも、節分にはマメを播いて鬼を退治し、福を呼び込みます。
バレンタインデーは、立春の中候から下候に変わる時期ですが、立春中候はウグイスがなく季節です。
バレンタインデーは、ローマで最初に小鳥がつがいで飛ぶ日だと言われています。

なお、いわゆる「旧暦」は立春直近の新月を起点として、月の満ち欠けによって1ヶ月を定めています。

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カテゴリー: 1alvcm
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