さいたま地方の2021年1月は、1980年以来のデータで見ると、平均気温積算値で寒い方から数えて42年間中26位、最高気温積算値で28位、最低気温積算値で17位でした。
つまり、1月全体の気温の水準としては、ここ40年ぐらいの中でとても寒いわけでも、とても暖かいわけでもない、まあまあ、「普通の1月」だったのではないかと思われます。
ただ、実際には、かなり霜で野菜に被害がでました。
見沼菜園クラブで見ると、カブや大根等の一部が根の組織が破壊され、「凍みた」状態になってしまいました。
また、菜の花やシャクシナも霜でやられました。
下のグラフで1980年以来、-4℃以下の日の出現日数をみると、1月13日頃と1月27日頃に多くなっている事が分かります。(横軸は日付です)
1月13日は小寒(1月5日前後)から約1週間後、1月27日は大寒(1月20日前後)から約1週間後です。
つまり、上のグラフは小寒・大寒となってから1週間後ぐらいに厳しい冷え込みが来ることが多いことを示しています。
ところで小寒の1週間後と大寒の1週間後では、冷え込み方に差があるようです。
さいたま地方の1980-2021年までの1月13日の最低気温出現日数は、下のグラフの通りです。
ご覧のようにマイナス1℃以下マイナス2℃より高いレベルの日が最も多く出現しています。
一方、1月27日について、同様のグラフを作ると下の図のようになります。
ご覧のように、マイナス4℃以下でマイナス5℃より高いぐらいの日が最も多く出現しています。また、マイナス2℃以下でマイナス3℃より高い日も多くなっています。
つまり、小寒より1週間後あたりに比べて、大寒1週間後ぐらいの方が最低気温がマイナス2℃からマイナス5℃になる事が多いと言えます。
なお、2021年1月は、小寒から4日後の1/9に最低気温マイナス7℃、5日後の1/10に最低気温マイナス6.7℃を記録しています。
野菜の霜害防止を考える場合、零下、特にマイナス5℃を下回るような状態がいつ来るかを考える事が重要ではないかと思われます。