見沼菜園クラブでは、野菜の畝間や菜園の周辺にハーブやセリ・フキ・シソ等を繁殖させて、
雑草を防ぐ「ハーブ草生農法」を進めています。
一方、台風19号による冠水後、
畑の中に遊水池や水路を作って、
その土を他の場所に盛り上げて、
水はけを良くするとともに冠水を受けにくくし、
水辺ではマコモやセリ、
盛り上げた場所では野菜を育てる
「多様な幸(さち)が採れる菜園づくり」
そして、出来る限り、栽培の手間を減らす「あんまり耕さない農法」
これらの試みが融合してきました。
まずはヨモギです。
夏には1-2メートルと巨大化するヨモギ、
茎も太くなり、灌木のようです。
ところが、灌木化したヨモギの茎を硬い草でも刈れる「厚鎌」と呼ばれるカマで
カットすると、
周りから、新しい芽が出てくる事が分かりました。
ヨモギは地下茎で増殖し、雑草化してしまって、
野菜の生育を妨げるのではと思ってきたのですが、
こうして刈り倒すと、新芽がたくさん出てくるとなると、
ハーブ草生農法のアイテムとして使えるのではと思いました。
つまり、背が低い状態でヨモギを管理していけば、
ヨモギが地を覆い、他の雑草が生える余地がなくなると言う事です。
ヨモギ原の中はあまり「草いきれ」がないので、
野菜が雑草に覆われて蒸れてしまう事も起きにくいと言えるでしょう。
また、ヨモギの中では、天敵であるテントウムシも棲むので、
害虫退治にも役立つかもしれません。
そして、灌木化したヨモギの茎が枯れると、
良い堆肥の原料になると思われます。
枯れたヨモギの茎を他の雑草と一緒に地面に帯状に積んで、
溝を掘った土をその上に盛っていきました。
更に馬ふんをまいて、また土を盛り・・・
こうして、馬ふんやヨモギの茎を混ざって、「土づくり」が進むと、
土そのものも、水はけが良い質のものに変わっていく事が期待出来ます。
マルチを敷いて、「畝」完成。
掘った溝の方には、周囲から水がしみ出してきて、ため池・用水路化してきました。
既に菜園の東縁は、用水路が貫通、
南側には「ため池」が出現しています。
この冬の「農閑期」、見沼菜園クラブの姿は大きく変わっていこうとしています。