長梅雨時の野菜相場の比較が課題に~2020年7月

「今年(2020年)の7月」と言えば、長梅雨
とどなたも思うところでしょう。

実際、7月中に梅雨明けはせず、
8月になっての遅い梅雨明けでした。

さいたま地方の月間の日照時間は、52.8時間で、
1980-2020年の過去41年間で、5番目に少ない記録でした。

さいたま地方、7月の日照時間の変化

1mm以上の雨が降った日は23日で、ほぼ4日に3日は、雨が降っていたようです。

レタスが900円台の値をつけるなどの情報も出ており、
こうした長雨、日照不足で野菜の値段は上がっているようです。

見沼菜園クラブでもナスがほぼ壊滅しました。
連日、雨が降っていたため、水が引かず、根腐れを起こしたのが原因と思われます。

このように、今年の長梅雨は、野菜の生育を影響を与え、価格を押し上げていると見られます。

ただ、上のグラフをみて分かる通り、7月に、長雨、低日照となることは過去にもかなり頻繁に見られています。

今年は、7月の日照時間が過去41年間で5番目に少ないと言うことは、
10年に一度は、今年より7月の日照時間が少ない年があったと言う事でもあります。

最も短かった2003年については、春以来の低温・日照不足もあって、
5月中旬以降の農作物被害が、3,938億円と見積もられています。
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/report/kanman/2003/2003.html

2020年については、6月まではむしろ温暖で野菜の生育がよく、
8月は超猛暑の日が続いています。

ですから、春から低温・日照不足となった2003年と同様とは言えないと思います。

ただ、月々の気温、降水量、日照時間などが、過去のある年のものと類似している場合、
その年と比較してみる事は意味がある事ではないでしょうか。

上記リンク先の、農産物被害額は、農水省統計部資料によっています。
また、気象庁ウェブサイトには、災害をもたらした気象事例がまとめられています。

これまで、気象協会ウェブサイトから無料ダウンロード出来る過去の気象データを使って、
月々の気象データの特徴をみてきました。

今後については、農産物被害や災害をもたらした気象事例についてのレポートを
参照して、過去のデータとの比較をしていく考察を薦めていきたいと考えています。

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