さて、実際に半農生活のためにオートバイを買うと言う場合、
どんな車種がよいのでしょうか。
オートバイ選びのポイントと思われるのが、利用目的、行動半径、費用の3点です。
利用目的として、まず考えられるのが
自宅と農園との移動手段としてのみ考えるのか、
野菜の配達等の業務にも使うのか
の2点です。
半農生活をアウトドアスポーツとして捉えるなら、
遊びの要素があってもよいでしょう。
次に行動半径です。
僕は20-30キロ圏ぐらいのところを30-60キロの野菜を積んでオートバイで配達して回った経験があります。
今はもうオートバイの積載量では追いつかないぐらいお客さんが増えているので
4輪の軽ワゴン車で配達しています。
ただ、副次的な目的で使うならオートバイの再導入を考えてもよいと思っています。
その場合の行動半径はだいたい5-10キロ程度。
東京23区で言うと一つの区全域、もしくは隣接区か、小さい区ならその一つ先の区ぐらいまでの範囲です。
池袋(豊島区)ー日本橋(中央区)間は、
10キロを越え、4-5の区境をまたぎます。
この距離でもオートバイでいけない事はありませんが、やや遠い感があり、
10キロ以上は軽ワゴン、それ未満の短距離で手軽に使える移動・運搬手段としてバイク再導入はアリだと思っています。
週末、郊外に半農生活にツーリング気分で出かけたいと言う方なら、
行動半径20-30キロを想定してもよいでしょう。
次に購入費用ですが、
二種原付バイクの場合、
単純な乗用タイプのものでも、配達用に使うものでも、
価格はそう変わりません。
オートバイは、購入時には、販売価格に税金や保険等の諸費用を含めた「乗り出し価格」を支払う必要があります。
乗り出し価格ベースでみた場合、二種原付きバイクはほぼ20万円~25万円前後の価格帯です。
ですので、二種原付きバイクを買うなら、野菜配達にも使えるタイプのものを買った方が良いと思われます。
なお、スポーツタイプのクロスカブはやや高く乗り出し価格は30万円以上です。
このへんは、半農生活を「遊び」と捉えるなら高くないかもしれません。
250cc以上の中型バイクは50-60万円以上するのが普通です。
それだけお金を出せば、それなりに程度のよい中古の軽自動車も買えます。
また、250cc以上のバイクは、野菜の運搬には不向きです。
二種原付バイクの中には、デリバリーや新聞・郵便配達等で活躍している車種があり、
荷台に荷物をたくさん積めるような構造になっています。
しかし、250cc以上のバイクにはそうした目的の車種はあまりありません。
バイク便等で使われている車種もありますが、バイク便は届けるものが書類等が多いので、
大量の重量物運搬に向いた荷台構造になっていません。
中・大型のバイクにも、
泊りがけツーリングのために後部にバッグを取り付ける事は出来ます。
ただ、あのツーリングバッグは、常時大量の野菜を運搬するための
ものではないので、どの程度の耐久性があるかは疑問です。
登山用にも使えるバックパック類の中には70キロぐらいの容量のものがあります。
その手のバックパックを中大型バイクの荷台か後部座席にくくり付けて
野菜を運べば、「現代の行商人」みたいなことをする事は出来ると思います。
こうなってくるとかなり「遊び」の要素が強くなってきます。
以上のように考えてくると、
農園への移動や野菜の運搬などの「実用性」を重視するなら、
二種原付きのカブやベンリィがオススメと言う事になります。
遊び感覚で行くなら、二種原付きではクロスカブ、
中・大型バイクでお好みのものと言う事になってくるでしょう。