定規を使って種まき間隔について説明【野菜栽培年間実習】

畝の上に定規を置いて、種まきの間隔について説明をしました。
畝の上に定規を置いて、種まきの間隔について説明をしました。

大根はどのくらいの間隔で種まきをすべきでしょうか?

こういう質問に対して、どういう風にお返事をすべきでしょうか?

一つの考え方としては、お料理方法の説明で「お醤油大さじ一杯」って書いてあるように、30cm間隔とか25cm間隔で種をまくと言うように答えてしまうと言うのがあります。

しかし、こういう風に「やり方」を説明したのでは、「考え方」が伝わりません。

まぁ、初心者向けの菜園教室だったらこういう説明をする事もあると思いますが、菜園起業大学の野菜栽培年間実習では、「お料理教室」的な説明はしません。

半農半Xの農家になっていくために、「考え方」を身につけてもらうことが目的だからです。

まず、今回、なんで大根の種まき間隔と言う話になったかと言うと、これからどんな野菜を育てたいか?聞いたところ、「大根」と「キャベツ」と言うお返事が受講生の方から返ってきたからです。

では、大根の種まきの準備をしましょうとなりました。

そして、種をまくために土を盛り上げた「畝」を作るわけですが、この畝の幅を何cmぐらいにしたらいいか、そこに何cm間隔で種をまいたらいいか、そういう話題になっていったわけです。

そこで、例えば、ポリマルチを使った栽培の場合、大根だと9230マルチを使う、9230の最初の9は約90cm幅、次の2は2列、最後の30は30cm間隔で穴が開いていると言う意味だということを伝えました。

つまり、ポリマルチを使う場合、もうそのマルチの規格に合わせて必然的に30cm間隔で種をまくことになる、またポリマルチの裾を土に埋めるのに両端15cmぐらい必要と言うことになると、90cm-2×15cm=60cm、つまり畝幅も60cmで決まってしまう…

しかし、ポリマルチを使わない栽培法の場合、例えば、プロ農家は種まき機を27cmとか28cmぐらいの間隔に設定する事が多い。

つまり、大根が葉を大きく広げて育つ時、お互いぶつかり合わないで光合成が進むためには、20cmで育てるのは狭すぎる、30cmぐらいの間隔はほしい、しかし、できるだけ面積効率を良くするために30cmより少し小さい27-28cmぐらいの間隔で種をまいている・・・

こういうような説明を実際に土の上に定規をあてがいながら、していきました。

お料理だって、お醤油は大さじ一杯である必要はなく、大さじ4分の3でもいいはずですし、お砂糖、小さじ一杯とお料理の本に書いてあったとしても小さじ2杯でもいいはずです。

結局のところ、食べる人の好みとか作る人の考え方で「さじ加減」は変わるわけです。

ただ、あまりにも少ない量、多い量だと、味が薄すぎたり、濃すぎたりして、「美味しくない」お料理になってしまいますね。

お野菜を育てる場合も、やはり、あまりにも狭すぎたり広すぎたりする間隔で植えるのは考えものですが、絶対に30cmでなければならないと言うような「きまり」はありません。

そのお野菜が健全に育ち、なおかつ、場所を有効に使うとしたら、この程度の間隔で種まきしたら良いと言う事で、色々なお野菜の種まき間隔が「決まって」きたのだと思います。

初めて「農業」に接する受講生の方に、その辺の考え方を身につけてもらう、そういう方針で菜園起業大学の実習は行われています。

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