障がい者が出来る野菜栽培マニュアルづくり・・・まず、「掘り幅」を測ろう

新しい年を迎えた見沼菜園クラブ。

前回書いた「障がい者が出来る野菜栽培マニュアルづくり」について、早速、取り組みを始めています。

まず、行ったのは、ふだん、畝(野菜を植えるために土を帯状に盛り上げた場所)や溝を作るのに使っている「犂」(スキと読みます)と言う農機具を地面のどこにあてがえばいいかの検討です。

地面に紐を張って、紐に沿って犂を動かし、巻き尺や定規で出来た溝や畝の幅を測ってみました。

測定の結果、ふだん使っている犂の歯の幅は20センチで、紐に沿って犂を動かすと、紐の脇に20センチ幅の溝が出来て、溝の脇に土が盛り上がることが分かりました。

実は、今まで、「歯の幅」と言うのを測った事がありませんでした。

また、出来た溝の幅を測った事もありませんでした。

自分自身は「慣れて」しまっていて、だいたい、どのへんに犂の歯をあてがって動かせば、どのへんに溝が掘れて、どのへんに土が盛り上がるか見当がついています。

菜園教室でも、障がい者でない「普通の人」の場合、「このへんに歯をあててください」と言えばそれで伝わってしまうので、歯の幅とか溝の幅とか測った事がなかったわけです。

さて、歯の幅と出来る溝の幅が分かったところで、では、どこにどう犂をあてがって動かせばいいか、何本か畝を作りながら考えてみました。

見沼菜園クラブで葉物などを育てるときに作っている60センチ幅の畝を作る場合、通常は、畝の中心[上の図の(1)の位置]に溝を掘っています。

今回、いろいろ試してみて、(1)から10センチ離れた位置[(2)、(3)の位置]に紐を張って溝を掘り、その後、20センチ離した位置[(4)、(5)]に紐を張って、犂を動かすと、だいたい60センチ幅の畝を作る事が出来ました。

ただ、作業効率などを考えると、(2)、(3)の位置は中心から10センチでなく15センチにした方がよいかもしれないとも思いました。

(4)、(5)についても、いったん、(2)、(3)から10-15センチ離した位置に紐を張って犂を動かし、それから20センチ離した位置でやるとした方が後から畝の上部の土を均して平らにする時に作業しやすいかもしれないとも思いました。

また、管理機で溝を掘ったり畝を作ったりしたらどうなのか、クワの場合、どうなのか?、犂でも違う歯幅だったらどうなるのかと言った点も考える必要があると思いました。

このように、検討課題はいろいろあります。

ただ、いずれにしても、自分が使っている農機具で作業した場合、どのくらいの幅で溝ができるかと言った計測が、マニュアルづくりの基本になると思われます。

そして、こうした計測は障がい者以外の「普通の人」にとっても分かりやすいマニュアルづくりにつながるのではないかと思われます。

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