農作業=「植物どうしの生存競争に人が介入する」事を伝える【半農予備校・菜園起業大学 野菜栽培年間実習】

大根の種をまくための畝に生えてきた雑草

暖かくなったり、寒くなったり、また暖かくなったり・・・

雨水と啓蟄の間、そんな中で野菜が育っています。

暖かくなった日にやってきた菜園起業大学の実習生。

今日は大根の種まきしよう・・・

その前に、ちょっと「社会科見学」です。

畑の排水路から「お堀」みたいな水路に水が流れ込むあたり、昨年の夏、ジャングルのように背の高い草やつる草が生い茂っていた場所があります。

今、そのあたりを掘り返してみると、ミヤマカラスウリやアシの地下茎がビッシリ・・・

それらの地下茎を除去することをちょっとだけやりました。

それから、水路際、笹が茂っている場所や自生している彼岸花を見せました。

「こうやって、去年の夏、背の高い草やつる草を取り除いたあたりは、笹が茂ってきているでしょう。水路際に笹が生えている景観が出来てきた。

この後、この後、笹が生えている場所は、このへんまで伸びてくる、そこにこの彼岸花もあるんだけど、彼岸花の方は通路際に植え替えてあげれば、水路際に笹が茂り、通路を歩きながら彼岸花が楽しめる景観が出来てくる」

「林業も間引きと言って、残す木と取り除く木を分けて、残した木の方にたくさん日が当たるようにしていくし、農業で雑草を取ったり、間引きをしたりするのもそう。

野菜と雑草、野菜と野菜の間の日光をめぐる生存競争に人が介入して、制御していくんだ。

畑の周りの水路や通路の景観づくりも同じことだよ」

そんな解説をしました。

さて、今日の本題、大根の種まきです。

前回、畝を立ててあるので、後は大根の種をまけば良いだけなのですが、その前に軽くクワで耕すように言いました。

この間の暖かさで、畝に雑草が生えてきているからです。

大根が芽を出すまでの間、今生えてきた雑草も育ちます。すると、大根より雑草の方に日が当たってしまいます。

いったん、雑草ゼロの状態にして、芽が出た大根が雑草との「日光の奪い合い」に負けないようにする、

そのために地面を軽く耕して、雑草を除いてしまうことを勧めたわけです。

この日の実習では、一貫して、日の光をめぐる生存競争に人がどのように介入するかを中心に説明をすることになりました。

今の状態で野菜や雑草と言った植物が育っていった場合、1週間後、2週間後、1ヶ月後、数カ月後、どういう景観が出来ていくか、その事を予想し、「未来の姿」を制御するために、今、この草を抜く、この苗を間引きする・・・そういう事が野菜づくりにせよ、景観づくりにせよ、重要なのだと言うことを伝える実習となりました。

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