「二百二十日」過ぎに低下する気温~2020年9月

残暑イメージ画像

暑い暑いと言っていた連日の猛暑日から
長袖やジャケットがほしい日も出てきました。

9月の気候の移り変わりを振り返ってみると、
2019年、2020年とも二百二十日と言われる9月11日前後を境にして、
最高気温30℃以上の猛暑日が現れにくくなっている事がわかります。
9月の最高気温の日変化と二百二十日

1980年以来のデータを見てみると、二百二十日を過ぎると、最高気温30℃以上の日の出現は半分以下の日だけとなります。

更に、二百三十日・秋分を過ぎると1割を下回るようになり、
「暑さ・寒さも彼岸まで」(※お彼岸=春分・秋分になると暑い日や寒い日がなくなると言う意味)と
言うことわざの通りとなっている事がわかります。

二百十日、二百二十日は、立春以来の日数の事で、9月の初旬、台風がやってくる時節を表した表現です。
秋野菜の栽培と言う観点から考えてみると、種まき時季の目安として、二百十日、二百二十日、秋分等の
節季・雑節を活用してもよいのではと思われます。

気温35℃を越えると白菜やコマツナ、ニンジン等は発芽しなくなります。
30℃以上の日が多い事は秋野菜の発芽率が低くなる事を意味します。

しかし、生育期があまりに寒くなってしまうと野菜の生長が鈍ってしまいます。
徐々に寒い時季になっていく秋野菜の種まき時季が難しいのはこのためで
早すぎても遅すぎても、収穫が期待しにくくなります。

こうした秋野菜の種まき・植え付け時季を考える目安として、
「二百十日」、「二百二十日」は役立つのではないでしょうか。

なお、今回取り上げたデータは、さいたま地方のものです。

他の地域では、二百十日、二百二十日にどういう気象条件の変化があるか
考察する事によって、
地域ごとの種まき適期の目安を作っていくことができるかもしれません。

今後は、そうした考察も進めていきたいと思います。

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