冬は早く到来したのか? ・・・2021年11月

ハロウィンは立冬前の行事だと言われています。

クリスマス前、4回の日曜日を数える期間がアドベント(待降節)でクリスマスツリーやリース等の「お飾り」期間は、正式にはアドベントから公現節(1月7日)とされています。

例年、ハロウィンが過ぎるとツリーを飾るところも出てきますが、今年は、新型コロナ禍が影響したのか、「お決まり」どおり、アドベントの入り(2021年は11月27日)からの出現が多かったように感じられました。

二十四節季と比較すると、アドベント入りは小雪(11月22日頃)、クリスマスは冬至(12月22日頃)、公現節は小寒(1月5日頃)に近い日付となっています。

さて、立冬(11月7日頃)をすぎると、さいたま市では最高気温20℃以上の出現日数が減少していきます。

一方、立冬過ぎからは最低気温5℃以下の日も目立ち始めます。そして、小雪(11月22日頃)を過ぎると、4分の3以上の頻度で最低気温5℃以下の日が出現するようになってきます。

そして、小雪前後からは最低気温0℃以下の日も現れるようになります。

このように、11月は「秋」が「冬」に転換していく時季であり、この転換の目安として立冬や小雪、アドベントのような二十四節季やキリスト教暦の日が役立つと言えます。

では、今年の11月、秋から冬への移り変わりはどうだったのでしょうか。

1980年~2021年の毎年11月の最高気温積算値を比較してみると、今年2021年11月は545℃で第1位でした。

ですから、最高気温積算値で比較した場合、2021年は過去42年間で最も暖かい11月だったと言えます。

しかし、最低気温積算値では、204℃で第19位です。最低気温で比較した場合、例年並みだったと言うことになります。

平年値は1980-2021のデータより算出

11月の最高気温の日変化を例年と比較してみると、全般に暖かい日が多く、立冬すぎの11月15日頃まで20℃以上の日が多かった事が分かります。

ただ、アドベント入りの11月27日には、大きく低下し、むしろ平年値を下回りました。

一方、最低気温の日変化を見ると、11月上・中旬は、例年より高い日も低い日もあります。最低気温が5℃を下回ったのは、中旬までは4回で、冷え込む日は少なかった事が分かります。

しかし、小雪とアドベント入りの間、11月24日以降は、平年値以下となり、29日、30日は0℃を記録しました。

このように、2021年11月は上・中旬は、例年より日中暖かい日が多く、夜冷え込む日が少なかったが、下旬に入り、小雪・アドベント入りの頃から特に最低気温は例年以下となりました。

暖かい秋から寒い冬への転換が早い11月だったと言えるかもしれません。

このように、11月については、節季やキリスト教暦を秋から冬への移行の目安に使えるとともに、その年の冬の到来の様子の把握にも役立てる事ができると言えそうです。

見沼菜園クラブでは9月の長雨の影響で秋野菜の種まきに遅れが出ました。しかし、10-11月中下旬にかけて「暖かい秋」だった事が幸いして、葉物・根菜類が順調に生育し、現在、比較的潤沢に提供出来るようになっています。

今後、寒波による被害を受けないか心配ですが、その年の秋から冬への移り変わりを把握する事は、野菜栽培にとっても重要です。

節季やキリスト教暦は、こうした野菜栽培のための季節把握にも役立つと言えるでしょう。

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