2月は最高気温15℃以上の日の出現が例年より10日後の「遅い春」、3月は寒の戻りの冷え込みがあった2022の早春。
4月は一転して暖かいと言うより、むしろ、暑いぐらいの容器となりました。
2022年4月のさいたま市は、1980年以来43年間で最高気温積算値は暖かい方から数えて第4位、最低気温積算値も同じく暖かい方から数えて第3位でした。
「暖かい(暑い)4月」だったわけです。
同時に雨の多い4月でもありました。
1980年以来の4月のさいたま市の降水量ランキングでは、2022年は第6位でした。
2022年の日付毎の降水量を2021年及び例年と比較してみると、特に4月後半の雨の日の多さが目立ちます。
2021年には、4月19日から28日まで10日間、降水量1mm以下の「雨が降らない期間」がありました。2022年は、雨が降らなかった日が3日しかありませんでした。
その時期、最高気温は連日ほぼ20℃を超えており、27℃-28℃を記録した日も3日ありました。
雨が多く、暑い状態になったため、野菜の生育は非常に早まりました。
見沼菜園クラブでは、ふだんの年ならこまめに花芽を摘んでいれば、ゴールデンウィークまで出荷が可能なカキナの花芽は4月19日が最終出荷となりました。
年によっては、6月頃まで出荷可能な2-3月まきの大根も早々と花芽をつけました。
2月が10日遅れの春だったとすれば、4月は半月早い初夏だったと言えるかもしれません。
ところで、例年の4月の天候の変化と節季や雑節との関係を比較してみましょう。
お花見シーズンは同時に雨が多いと感じる方もいらっしゃると思います。
実は1980年以来のさいたま市について、1mm以上雨が降った日を日付ごとに集計してみると、4月はどの日付でもほぼ15日以上となります。
つまり、どの日についても雨は3分の1以上の出現頻度になっています。
もうちょっとまとまった雨の日、例えば、降水量5mm以上の日の出現日数をみると上の図のようになります。
お花見シーズンが終わりかけた清明(4月5日頃)の2-3日後に出現日数が多くなっています。
また、春土用入り(4月17日頃)直後の4月18日や穀雨(4月20日頃)の後、4月22日や4月25日に出現日数が多くなっています。
4月25日は関東地方では降雹のピーク日と言われています。
八十八夜の別れ霜と言う言い伝えの通り、遅霜が降りやすい時季でもあります。
2022年は、例年のピーク日以外にも雨が降りました。ただ、雨や曇が多い状態は、放射冷却現象も起きにくいと思われます。
4月後半さいたま市では遅霜や雹はありませんでした。
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