新年早々の菜園教室・・・
お題は、「水路際のリアル菜園ゲーム」です。
昨年の夏、見沼菜園クラブ・麦茶とお堀農園には、背の高い草が生え、更につる草が絡まって、草取りが大変でした。
なぜ、そうなるかと言うと、背の高い草、例えば、アレチノギクのような草や、ミヤマカラスウリのようなつる草は地下茎で繁殖します。
刈払機を使って、草刈りをしても、地下茎は残ったままです。
一方、地上にある草は一時的に除去されるので、地下茎から発芽した草は生長しやすくなります。
つまり、刈払機で草刈りをすればするほど、地下茎タイプの背の高い草やつる草が増え、始末に困る状態になっていくのです。
これを防ぐには、地下茎を掘り起こして取り除くことが必要です。
しかし、水路際に生える地下茎タイプの草は、その地下茎で土崩れを防ぎ、水路が埋まらないように支えてくれています。
地下茎を掘り起こした後は、代わりに「始末によい草」を生やして、土崩れを防ぐ必要があります。
さて、水路際で掘り起こし作業をしているうちに発見されたのが、「叢性」と思われる草・・・ちょっとまだ種類はわかりませんが・・・
叢性と言うのは、根本から株分かれして、一つの草が「草むら」のような状態になるタイプの事です。
麦も叢性で、冬越しした後、春から初夏にかけて大きく育ち、他の雑草の繁茂する余地をなくしてしまいます。
ナギナタガヤと言う草も叢性でやはり冬越しした後、夏枯れして地面を覆い、他の草が生えるのを防いでくれます。
ナギナタガヤを果樹園に植えて、夏雑草の繁茂を防ぐのは確立した技術です。
このように冬越しするタイプの叢性の草を繁殖させると、夏雑草の繁茂を防いでくれる可能性があります。
野菜畑の場合、野菜の生長が早く、2-3ヶ月から半年程度で、次の「作」のため、耕耘をすることが多いため、叢性の草が除去されてしまい、果樹園のように定まった技術が出来ていません。
ただ、水路際のように、野菜を植えたり、耕耘したりと言うことが少ない場所については、叢性雑草を活用して、「きれいに保つ」技術を作りだせる可能性があります。
背があまり高くならず、割りときれいに生え揃うようなタイプの草で水路際を覆えば、野菜が日陰になりませんし、つる草が繁茂して「おどろおどろしい」感じにもなりません。
また、根が土を支え、水路が埋まるような土崩れを防いでくれる可能性もあります。
そういう説明をしていたところ、突如、オジサン部隊が自分が植えると言い出しました。
どうやら、叢性雑草についての理論解説が、オジサン部隊の知的好奇心を刺激したようです。
かくして、水路際の地下茎を掘り起こした後、その場で発見された叢性の草を植え替えると言うリアル菜園ゲームが始まりました。
果たして、真冬に植え替えて無事に根付くのか、根付いたとして、夏場のステージをクリア・・・つまり、他の雑草が繁茂しない手間がかからずキレイに維持できる水路際の景観を作れるのか?
冬越し叢性雑草植え替え作戦が「裏技」として機能するのか、答えは夏に出ます。
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