今日も猛暑の菜園。しかし、8月末となれば、秋野菜の準備が必要になってきます。
大根を植えたい、カリフラワーも植えたい、サニーレタスも育てたい…
と夢いっぱいのオジサンは、
畝を3本立てて、そこにこういうふうに野菜を植えてと栽培計画を持ってきました。
そして、畝には、やはり溝を掘って、肥料を埋める方がいいですか?
と聞いてきます。
また、他の会員の方の畝との間を1メートルあけた方がいいですか?
と聞いてきました。
こういう時、見沼菜園クラブの菜園教室では、「こうした方がいい」と言うお返事は基本的にしません。
そうではなくて、そういうふうにしたらどうなるか?についての説明をします。
「溝を掘って、肥料を埋める方式は『溝施肥』と言われます。植物の吸収根は20~30cmの深さに分布しているのでそういうふうにした方が合理的です。
ただ、トラクターで広い面積を耕す場合、そういうことをいちいちしていられないので、肥料を全体にまいて、耕す・・・そうすると、肥料は土全体にすき込まれるので、『全層施肥』と呼ばれますが、そういう方法が主流になりました。」
つまり、農業のやり方に「正解」があるわけではなく、いろいろな方法があるが、自分がやろうとしていることのために最適な方法をみんなが選択していると言う立場で説明するわけです。
だから、指導者が「これが正しい」と言うやり方を述べるのではなく、それぞれの方法の特徴や長所・短所を述べて、相手に選択を委ねていくわけです。
その上でそういう方法を取るなら、こうした方がいいと言う風にアドバイスしていきます。
畝の間隔についても同じように説明をしていきます。
「マルチ(地面に敷くポリシート)をする場合、95cm、五条植えのマルチなら、穴は60cmぐらいの幅に開いていて、左右15-16cm程度が埋めしろになる、
マルチを埋めるためにクワを動かして土を掘るとすると、畝間が95cmピッタリでは無理があるから、最低110cmは必要、更に、トンネル支柱を立てて、防虫ネットを張るとするともっと畝間を広くとる必要がある…
ただ、マルチをしないとすると、畝幅は60cmでなく、50cmでも良いかもしれない・・・
すると、マルチをした場合に比べて畝間はやや狭くできると思う…」
実は、肥料の与え方についても、畝間や畝幅についても、似たような説明を何度もしています。
しかし、前に説明したと言わずに、その人が自分の目的達成のために、方法を「選べる」ようにするため、折にふれて何度でも似たような説明を繰り返します。
口で説明するだけでなく、地面に何本も支柱を立て、「ここが畝のセンターになりますよね、この幅でマルチを張りますよね、ネットを張る幅はこうなりますよね」と示しながら解説していきます。
それで現場を離れると、オジサンは一生懸命、支柱を動かしたり、定規をあてがったりしながら、自分で畝間や畝幅を調節しはじめます。
それでいいんです。誰かが考えた「正しい」やり方を教わるんじゃなくて、自分がやりたいことを実現するためにどうしたらよいか、それを考える思考がそうやって身についていくんです。
肥料は結局、自分で溝を掘って埋めることにしたようです。
大根&カリフラワー、サニーレタス、みんな育つといいですね。
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